令和4年4月26日に、弊社を管轄する栄町消防本部様と合同で、社内の安全意識の向上及び災害時の対応方法を学ぶための総合研修を行いました。
今回は、法令で義務付けられている救命講習から始まり、主に以下の内容で研修を行っています。
- 救命講習①(心肺蘇生法及びAEDの使用方法)
- 救命講習(怪我人への応急処置及び異物除去の方法)
- コロナ対策講習(乗客等に陽性者が発生した場合の対処法など)
午後~ - バスを使用した実践訓練①(車内での救命講習の実践)
- バスを使用した実践訓練②(傷病者の搬出~救急隊への引継ぎ)
- バスを使用した実践訓練③(非常口を使用した避難の方法)
- バスを使用した実践訓練④(車両火災を防ぐために乗務員がするべきこと)
となっており、非常に内容の濃い研修となりました。
以下に、各項目の詳細を公開させていただきます。
救命講習①
最初に、座学で基礎的な救急救命の知識を学びます。
続いて、訓練人形を用いた人工呼吸・心臓マッサージ・AED使用方法の講習を実施。
正しい心臓マッサージは、1分間に少なくとも100回の圧迫が必要であり、実際にタイマーを使用してタイムと回数を図りながらの実践となりました。
また、弊社の車両にはAEDを搭載しており、各ドライバー全てが装備品を正しく扱えるようにしっかりと訓練を行っています。
昨今では、傷病者が男性か女性かで救助をためらう人も多く問題となっていること、またそういった場合にどのように対応するべきかなども含めて学んでいます。
救命講習②
事故や災害でケガ人が発生した際に、生存率を向上させるために必要な止血の方法などを実際に実演・実践をしながら学びました。
最初に、消防本部の講師の方に実演していただき、今度は社員が実際に体験。
感覚をつかんでおくことによって、実際にその救護が必要となった場面で冷静に対応が出来るようにしています。
コロナ対策講習
運行中のお客様の中で発熱者やコロナ陽性者が発生した際の対処方法についても詳しく教えて頂きました。
コロナ陽性者発生時に誤りやすいものとして、救急車の手配などがありますが、正しく隔離をして保健所や発熱相談センターに連絡するなどの対処方法を学びました。
また、乗車前に発熱が判明した場合の対処方法も詳しく教えて頂きました。
バスを使用した実践訓練
午後からは場所を自社のバス内に移動し、午前中の研修で学んだことを現場で実践的に活用できるように実践型の訓練を行いました。
バスは狭い空間であり、お客様が満席の場合は特にスペースが限られてしまいます。また、時と場合によっては走行中という事も想定できるため、安全な場所に停車するところから正しい対処方法を学んでいます。
座席に座っているお客様が意識を失ったことを想定して訓練を開始。
補助席を備えていないバスに関しては、通路に寝かせることで応急処置の場所を確保する事が出来ます。
一方、補助席を備えているバスに関しては、補助席を展開して平面に近づけることで場所を確保。
周囲のお客様と連携する方法も含めてレクチャーしました。
また、車両に積載している掃除用具などを使用して即席の担架を作成する方法も学びました。
車内からお客様を車外に搬出する際などに活用できる知識です。
事故や車両火災への備え
事故が発生し、前方の出入り口が破損した場合など、非常口を必要とする際に適切な対応が出来るように訓練を行いました。
また、車両火災が発生した場合にどのように対応するべきか、非常時にエンジンを緊急停止する方法なども再確認しています。
さいごに
事故や災害、また急病人の発生など、起きない事が最も理想であり願う状況ではありますが、貸切バスを運行している以上、どうしても切り離して考えられるものではありません。
いざというときに乗務員一人一人が適切な対応が出来るようにすることで、お客様の安全を第一に確保し、日頃より安心してご利用いただけるように努めております。
また、今回に限らず、弊社ではこのような研修を毎年定期的に開催しております。